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2009hawaii 06/21
 ホテル・ホノカア・クラブHotel Honoka`a Clubの朝食は、いわゆるコンチネンタル。コーヒーとか、パンとか、フルーツとか、好きなだけ取って来て食べる。昨日一昨日は宿泊客が多かった様で、食堂は結構賑わっている。ハワイ名物、レインボー・ブレッドもある。なんだか毒々しい色をしているが、グァバとか、マンゴーとか、色々な物が練り込んであるらしい。

 「部屋は満足していただけました?」女将さんが笑顔で話しかけてくる。「あの部屋はね、レオズ・ルーム(レオが泊まった部屋)なのよ」。なるほどそうなんだ。でもどっちのレオだ?リアル・レオ(原作の吉田玲雄)?アクターズ・レオ(レオ役の岡田将生)?

 部屋に戻る途中、2階の廊下から空を見上げて思わず叫んでしまった「すげぇ、マウナ・ケアMauna Keaじゃん」。一見するとただのなだらかな山だけど、山頂に並ぶ天文台が遠目にもはっきりと見えるので間違いない。山の天気は変わりやすい、急いで望遠レンズを用意し撮影タイム。日本が誇るスバル望遠鏡Subaru Telescopeもくっきりと見える。ホノカアから見えるとは考えてもいなかったので、まさにサプライズ。太平洋と、マウナケアを一望(同時には見る事は出来ないので二望?)できるホテル、なんて素晴らしい。

 島一週道路を西へ、コナKonaを目指す。日曜日の今日は、キリスト教的には礼拝の日だからか、営業していない観光地やレストランが多く旅行の計画に苦労する。そんな中、年中無休でまじめにやっているのが、ドトールのコーヒー農園。はい、さすが日系企業です、人が休んでいるときも働いてます。

 ワイメアWaimeaを過ぎ、島の西側に入ると景色が荒涼としてくる。元々降水量が少なく植物が育ちにくい上に、比較的新しい溶岩流の跡が生々しく残る部分も多い。しかし不思議な事に、コーヒー・ベルト・ロードと呼ばれる一帯は緑の森が広がっている。コナの町に下りる道から外れ180号線に入ると多くのコーヒー農園があり、目指すドトールの農園、マウカメドウズMauka Meadowsもその一角を占めている。

 エリカ様(沢尻エリカ)の結婚披露宴会場となり一躍有名になったドトールだが、急斜面に何とか作られた駐車場はマイクロバスが精一杯な程度の広さ。しかも無人で「ご自由にお入り下さい」状態。先客(車)も1台だけで、なんだか閑散としてますなあ。コースに従い道を下ると、熱帯の植物を中心とした綺麗な庭園が続く。いや、コーヒー見に来たんですけど、コーヒーの木は何処だ?

 庭園は続く。マカダミア・ナッツの木を発見。ご丁寧にナッツを割る工具ま置いてある。お誂え向きの茶色の実を拾い、割ってみると中から白い実が。なるほどこれがマカダミア・ナッツですかあ。で、いつになったらコーヒーの木が出てくるんですかあ?

 一段と開けた場所に出た。眼下にコナの町が広がる。売店を併設したオープンカフェの様な建物があり、その向こうにはまるで太平洋に注ぎ込むかの様な円形の噴水プール。ナイスガイなお兄さんに出迎えられ、すぐにコーヒーのサービス。やっとコーヒーにたどり着きました……まだコーヒーの木は見てないけど。

 「ちょうど今日は焙煎やってますよ」。すぐ横の小さな小屋から香ばしい匂いが漂う。ドトールくらいの規模になると、機械化された大工場でやっているのかと思っていたら、意外としょぼいのね(失礼)。それともこれは観光用で、何処か別に大工場が有るのだろうか。

 売店の付近一帯には、コーヒーの木が植えられていて(やっと出会えました)、それぞれに日付と名前が書かれた札が添えられている。1本100ドルの記念植樹だ。お金を払ってドトールに木をプレゼントするのもなんだかなあ……な感じだけど、異国の地に思い出を残せるのも楽しいかもしれない。白い可憐な花がちらほらと咲いていたり、まだ緑色の実があったり、赤い実があったり、収穫の時期は結構長いのだろうか。売店に焙煎前の赤い実が置いてあったので1つ貰い、食べてみた。ほのかに甘く、爽やかな味。但し、ほとんどタネなので実際には食べるところはほとんど無い。

 売店でお土産を買い……なぜかここにもシグ・ゼーンsig zaneのコラボ・エコバッグがあります……車で駐車場まで送っていただく。コーヒー農園を見学した感じは薄いけど、まあおしゃれな感じで楽しめました。


 さて、ドトールの次は、UCC上島珈琲です。車で5分もかからない距離に在ります。ここは駐車場のそばにお土産小屋があり、ガイドさんが笑顔で迎えてくれます。駐車場のすぐ下から広がるコーヒー農園に案内していただき、説明を受ける。ここの農園の木も所々花が咲いているが、今年は雨が多く、この時期に見られるのは珍しいらしい。「1本の木から、何杯のコーヒーが入れられると思いますか?」。このナイスな質問、なんか、やっとコーヒー園に来た感じがしてきました。

 売店に、『べしべしハワイ島』に登場した三木さんが居た。気さくなおじさんで、ホノカアに滞在していると話しをすると、「『ホノカアボーイ』ですね。長谷川潤の店はここ、散髪屋はここ……」嬉しそうに地図を書きながらロケ地ガイドを始める。ありがとうございます、帰ったら探してみます。

 結局何しに来たのかよく解らなくなっているコーヒー農園ツアーですが、ドトールもUCCもそれぞれに楽しめますので是非ハシゴする事をお薦めします。

 昼飯を探しにコナの町へ。適当なショッピングモールに入ったら、『べしべしハワイ島』に登場するコナ・コースト・ショッピング・センターKona Coast Shopping Centerだった。うーーん、やはり今回の旅行は“へなちょこ”旅だ。何軒か並ぶファストフード店の中から、バレ・サンドイッチ・ショップBa-Le Sandwich Shopへ。エッフェル塔をデザインしたロゴの、フランス風のレストランで、確かにクロワッサンのサンドイッチを売っているが、なぜかメニューの7割はベトナム料理というよくわからない形態の店。ちゃんとした日本語のメニューも置いてある。チキン・フォーと焼きそば(やわらか)を注文。どちらもパンチの不足した「なんだかなあ」な感じ。

 お口直しに、ジャンバ・ジュースJamba Juiceへ。“へなちょこ”お薦めの、スムージー屋です。ここは別にハワイ名物ではなくカリフォルニア発祥のチェーン店ですが、常夏のハワイにはぴったりな感じ。新鮮なフルーツをその場でスムージーにしてくれます。定番なオレンジを購入し、いざ出発。……って何処に行こうかなあ、なんも考えてませんでした。

 海岸沿いの19号線を北上。コナの町を出ると“鬼押し出し”が広がる。コナの空港はその黒い荒野の中にあり、大自然の中に白い巨体が離着陸する姿を車窓に見ることが出来る。またこの辺りは黒い溶岩の上に多くの“落書き”があり、単調になりがちな運転から救ってくれる。“落書き”と言っても、ヒップホップな悪ガキが文字だかデザインだか意味不明のスプレー書きしているのではなく、斜面に白い小石を並べて文字を作る“自然に優しい”落書きだ。当然時間が経てば崩れていくが、白い石は、また別な落書きに再利用される。

 ヒロから1時間、ハワイ島最北端へ向かう道とワイメアへ向かう道が分岐する地点に到着。ここに、ハワイに残る最大のヘイアウ、プウコホラ・ヘイアウPu`ukohola Heiauが在る。車を降りると、これまでで最高の熱波に包まれる。それもそのはず、此処はハワイ島で最も降水量が少ない地域だ。

 ヘイアウとは、西欧文化が流入するまで……つい200年前の事だ……使われていたハワイ王朝の儀式の場で、時には生け贄が捧げられる事もある、厳格で神聖な場所。ここのヘイアウは、カメハメハ1世(カメハメハ大王)Kamehameha Iが1791年に造り、従兄弟一族が生け贄とされ、ハワイ諸島統一へ向けてのスタートが切られた。草木もろくに生えないこの地がハワイ史の転換点となった事は興味深い。

 そんなわけで、人によっては見えてはいけない物が見えたりする霊験あらたかな場所、心の中で「お邪魔します」と唱えてから史跡へ向かう。ビジターセンターを抜けると、小高い丘の上に石積みの砦のような物が見える。けっこう、でかい。近付くと、マナ……目に見えない何か特別な力……が感じられる。……嘘です、霊感の全くない自分は暑さで少しぼーーっとするだけ。でもこの暑さは、ここで行われる儀式に参加する人々にはある種トランス状態をもたらす物だったのかも知れない。

 ビジターセンターには、ヘイアウの解説パネルがある他、絵葉書(写真)等のお土産も売っている。葉書を買ったら「スタンプ押してけ」と強力に薦めるのでJR駅のスタンプみたいなのを葉書の上に押してみた。なるほど、日付が入るのね。あと、ここの国立歴史公園(Pu`ukohola Heiau National Historic Site)は入場無料ですが、忘れずにドネーション(寄付)しておきましょう。レンジャーのお姉さんがにっこりほほ笑み「Thank you」と言ってくれます。

 さて、午後3時、北へ向かうか東へ向かうか。前回(2003年)最南端を極めた者としては最北端を目指すってのも有りかなと思ったが、中途半端な時間なのでお家に帰ることにしましょう。

 途中、ワイメアで休憩。ここはご存知、パーカーさんの、パーカーさんによる、パーカーさんの為の町。よく解らないけど、この辺り一帯、ハワイ島の約1割はパーカー牧場Parker Ranchらしい。ショッピングモールもパーカー(Parker Ranch Center)だし、パーカーグッズを売ってたりする(Parker Ranch Store)。ただし残念な事に、牧場ツアーは日曜日の今日はお休み。全米で最も古い牧場であり、カメハメハの孫娘婿でもあるパーカーさんなので見所はたくさんのはずだが残念。そうなると他に見所が浮かばないが、うちの奥様はスーパーのフードランドFoodlandでエコバックを買ってご満悦。

 ホノカアに戻り、夕食。今日もテックス・ドライブ・インTEX Drive Inへ。「父の日」の今日は、スペシャルメニューが多数。伝統的なハワイ料理をまとめたハワイアン・プレートを注文。ロミロミとか、ラウラウとか、あとご飯も付いていて、これは素晴らしく美味しい。あとポイが付いていれば完璧だったのだが。普段は無いメニューだったので、ラッキーでした。オープンエアーのテックスで、沈み行く夕日を眺めながら、ホノカア最後の夜を、まったりと過ごす。アルコールが無いのが少し残念。


06/21 end


Photo
マウナケアpuffin マウナケア
ホノカア滞在期間中、山が見えたのは一度きりでした。右端の銀色が、もちろん日本のすばる望遠鏡です。隣はすばるのライバル、双子のケック天文台。
コーヒーの花puffin コーヒーの花
花、実、そしておまけのマカダミア・ナッツ。割る前のナッツは大きなチョコボールのようでした。
プウコホラ・ヘイアウpuffin プウコホラ・ヘイアウ
ハワイ通を気取りたいなら、一度は来ないとね。
ワイピオ渓谷puffin ワイピオ渓谷
時間があったので、ちょっと寄ってみました。海からの風が凄かったです。
テックス・ドライブ・インpuffin テックス・ドライブ・イン
マラサダ、最高!!。他の食事も普通に美味しかったです。
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