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1998scotland 05/16
 ふかふかのベッドで、適度に効いた暖房で、そしてなによりも揺れから解放されて、久々に気持ちの良い目覚めだ。まだ少しだるいが、昨日よりは遥かに気分がよい。窓の外に見えるのは草を食べる羊ばかり。いったいここは何処なのか、いまだによくわかっていない。身仕度をして階下のキッチンに降りる。

 マリーおばさんが 「ベーコンにするか、ソーセージがいいか」 と色々聞いてくる。返事に迷っていると、言葉がわからないと思ったのか冷蔵庫から次々と品物を出してきた。なかなか伝わらないのがお互いもどかしいが、フランスにいる彼女の姪の事や旅行の話で和やかに時がすぎる。とりわけ猫好きなところがうちの妻と趣味が合い・・・大きな猫がうろついている・・・お互い単語を並べて楽しそうに会話をしていた。

 9時過ぎ、キャシーが迎えにきた。 「後10分で船が出る」 と言われ大慌てで車に乗り込む。慌てたため、マリーおばさんにきちんとさよならが言えなかったのが心残りとなった。なんとか船に間に合った。渡し船で働いていたのは昨夜宿で挨拶したおっさんだった。

 ベンベキュラの空港に到着し、今日この空港にくる唯一の飛行機を待つ。ロビーの売店にパフィンの絵はがきがあるのを見つけて買い占める。1時間近く遅れてグラスゴーからの飛行機が到着。田舎の空港なのでX線装置が無いらしく、リュックを全開にして (なぜか我々だけ) 調べられるが無事ゲートを通過。飛行機に乗り込む。

 グラスゴー到着。暑い。シャツ一枚で歩いている人もいる。今日と明日でハイランド地方を巡るため、レンタカーを借りに行く。幾つかの会社の窓口が並ぶ中で、一番暇そうなアラモに行く。 「ジャガーを貸りたい」 と言ってみたが、馬鹿にした顔つきで無いと言われた。結局借りたのはオペルのオメガ。贅沢したつもりだったがエアコンが壊れていた。おまけにこの車、時々英語をしゃべる。何を言っているのかわからないので不安になる。

 宿のある村に向かって北上。暑い。スコットランドにしては珍しく天気がいい。途中、目にとまった雑貨屋などに寄り道しながらレイモンンド湖へ。日本で買ったガイドブックに風光明媚とあったが、俗世間の荒波に揉まれまくったような・・・貸しボートがあり、釣り堀があり・・・風景にがっかり。

 7時頃、今日の宿 KingsHouse に到着。全部で7部屋ほどの小さな宿。映画 「世界の涯てに」ケリー・チャンが泊まった宿だ。チェックインを済ませて、まだ日が高いので周囲をドライブ。幹線道路を外れて田舎道に入ると、やっと日本でイメージした風景に出会えた。ヒースの生い茂る丘に、自由に草を食べる羊たち。点在する湖。ガイドブックがなくても素晴らしい風景はいくらでもあるもんやね。と、偶然ロブ・ロイの墓を見つけた。映画にもなったほどのスコットランドの英雄にしては粗末な感じ。

 9時、宿に戻る。さて飯にしようと思ったらレストランがしまっている。田舎なので他に店もない。こちらに来て初めてまともなディナーが食らべれる思ったのにまたおあずけ。わずかに残っていたスナック菓子で飢えをしのぐ事になった。


05/16 end


Photo
レイモンド湖puffin レイモンド湖
昨日はダウンジャケットだったのに今日はシャツ一枚。
Just Marriedpuffin Just Married
お花いっぱいの幸せな車。
ロブ・ロイの墓のある教会puffin ロブ・ロイの墓のある教会
映画にもなったスコットランドの英雄にしては地味ですね。
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